息子を国際人に - その1

 <美しいネイティブの音を残したい!>

息子は生後半年から5才半までアメリカで育ちました。母親(つまり私)の離婚で5才半で大阪に戻りました。帰国当時、アメリカの幼稚園に通っていた息子は、ネイティブの子と同じように英語をしゃべり、私には絶対出ない音が出ました。何年も英語で苦労してきた私は、なんとしてもその音を残したいと思いました。

 

ダイバーシティーは楽しい!>

さらに、5年間のアメリカ滞在の経験、特に大学院で学んだ経験から、今風に言うとアメリカ社会のダイバーシティーがとても楽しく、アメリカ人のタフさも面白く、日本の価値観だけがすべてではないと身を持って感じ、息子を世界を舞台に活躍する国際人にしたいと切望するようになりました。そして、それが私の子育てのミッションになりました。

 

<国際人への3ステップ>

当時私が考えたことは、①美しい発音を残す。②英語を話せたら将来楽しいことがあると思い込ませる。③高校生になったら交換留学生としてアメリカに1年送るの3点でした。それぞれについてお話しします。

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東海岸気質 VS 西海岸気質

 

<NYに住んでいたスーちゃん>

週末に25年来の友人がアメリカから一時帰国し拙宅に来てくれました。彼女、スーちゃんとは現在27歳の息子が1歳から1歳半までマンハッタンに住んでいた折に知り合いました。タイムズスクエアからほど近い47丁目の同じマンションに住んでいたからです。スーちゃんはニューヨークのジュリアーノ音楽院に通うため19歳で渡米、それ以降30年以上をずっとアメリカで暮らしています。

 

<NY気質とカリフォルニア気質>

17年前、縁あってアメリカ人のご主人と結婚し、現在の居住地であるロサンジェルス郊外のマリブに移住しました。ニューヨークで20年近く住んだスーちゃんによると、もちろん人によって違いはありますが、東海岸と西海岸には気質の違いがあると思うとのことです。ニューヨークやボストンのような東海岸では、努力して高い教育を受けることがステータスを作り、リベラルな人々が多いそうです。これに対してロサンジェルスはさすがハリウッドの街だけあって、飛びぬけた才能で一攫千金を目指す人が多く、保守的な考え方の人が多いとのこと。勤勉な日本人の血が流れる、名古屋出身のスーちゃんは、東海岸の方がずっと肌にあっていると言います。

 

<息子は熱烈日本人?>

この話を聞き、ボストンの大学院に留学中の息子の話を思い出しました。息子は昨年6月に修士課程を終え、現在博士課程の1年目。修士と同じ大学の博士課程に進学したのですが、プランBとして先輩が助教授として教室を持っているスタンフォードにも願書を出すため、見学に行った折のお話しです。

カリフォルニアの空はボストンと違い、どこまでも青く、キャンパスは広々として本当に美しく感動したそうです。また、その先輩を始め、研究室の方々もとても感じよく接して下さったとのこと。また、ワークライフバランスがはっきりしており、研究者たちも6時には学校を出て、プライベートな生活を楽しむそうです。そこまで聞き、私はスタンフォードを第一志望校にするのかと思ったら、息子は「僕そこが嫌やねん。ワークライフバランスなんかいらん。僕にとってワーク イズライフやから納得するまで研究室でやりたいねん」と言いました。日本人気質と言うか、まさにスーちゃんと同じく、東海岸気質が肌に合う息子の言葉でした。

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